
こんにちは、EC村長です。
ネット通販で年商1億円を目指す小さな小売店を運営しています。

友達と店を始めようと思っているんだけど、問題点ってあるかな?
村長は友人と共同経営をしています。
共同経営のメリットとデメリットを解説していこうと思います!

共同経営とは、2人以上の経営者が対等な立場で経営をしていくことです。
複数人で経営をすることで事業の成長を早める可能性がある一方で、考えの違いから喧嘩になり事業そのものが成り立たなくなる可能性もあります。
今回は、セレクトショップを共同経営で始めるメリットとデメリットについて解説します。
共同経営で事業を始めようと思っている、共同経営を成功させたい、共同経営をしている人の意見を知りたい、そういった方に読んで頂きたい内容になっています。
当てはまる方は、ぜひ最後までご覧ください。

良いこともあるし、悪いこともあるのが共同経営です!
共同経営を長年している村長の経験、メリットとデメリットを解説していきます!
共同経営とは

共同経営とは複数の経営者が対等な立場で一緒に事業を行うことです。
資金やスキルなどお互いの足りないところを補いながら事業を進めていくことで、事業を円滑に発展させることが期待できます。
その反面、報酬や仕事量などの対等な分配が難しく、事前にルールを決めておかないとトラブルになりやすいというデメリットもあります。
セレクトショップを共同経営で始める方法
お互い個人事業主で始める

全員が個人事業主で始めると、お互い対等な立場で事業を進めることができます。
具体的な方法としては、一方をセレクトショップの代表者、一方を業務委託として外注費で折半することにより、利益を分配する方法です。
ただ、赤字になった際の配分や借入金などのリスクが対等ではありません。
また、それぞれが経理業務をしなければならないので、単純に仕事が増えます。
対等な利益配分を目指してはいますが、結果として仕事量も増え、セレクトショップの代表者にリスクが多くかかるので、あまりお勧めしません。

お互い個人事業で始めたセレクトショップも知り合いでいましたが、喧嘩別れしました。
分配が複雑で経理処理も難しい割に対等な立場にならにので、お互い個人事業主で始めるのはやめた方が良いと思います!
個人事業主と従業員

セレクトショップの共同経営は代表者が個人事業主となり、共同経営者が従業員として雇用されるという方法です。
代表者にリスクが全て掛かりますので対等な立場で経営することはできませんが、事前にルールを決めることで対等な立場に近い形で経営することは可能です。

オススメするのは共同経営とは名ばかりで、実際は代表者に雇用されるという方法です!
村長の店もこのパターンですが、ルールを明確化したり代表者の人格がしっかりしていないと喧嘩別れする可能性がありますが、これが一番現実的だと思います!
会社を設立

会社を設立する方法もありますが、セレクトショップの利益率だと初めから法人化するメリットはありません。
売上が大きく見込めないからです。
始めは個人事業主でスタートすることをお勧めします。

法人にすると赤字でも税金がかかります。
まずは事業を軌道にのせることを最優先に考えましょう!
共同経営のメリット
こなせる仕事量が増える

当たり前ではありますが、1人で経営すると全ての仕事を1人で行う必要があります。
店舗運営には様々な仕事があるので、共同経営者と運営をするとこなせる仕事量が増えます。
与えられた仕事をするだけの従業員とは違い、共同経営者は経営者目線で仕事をするので、効率的な進め方やクレームに繋がらないような運営を心掛ける傾向にあります。

営業活動に時間が使えるので単純に1人の時よりも売上は作りやすいです!
多角的な経営ができる

経営をしていくと思うような売上が取れない時期や、困ったことが起こる場合があります。
そういった時に共同経営者がいると自分では思いつかないようなアイディアを提案してくれることがあります。
提案してくれるアイディアの全てが的確ではありませんが、角度の違う方向から見るという考え方を与えてくれます。

相談できる相手がいるのはとても良いことです!
仕事の分担をすることで専門的になれる

セレクトショップの仕事は、仕入、撮影、ECサイトのページ作成、接客、商品発送、経理などがあり、専門性がある仕事もあります。
仕入も撮影もECサイトのページ作成も何も考えなければ簡単にできますが、成果を出すには専門性が必要です。
共同経営者と仕事を分担することで、自分のしている仕事に時間を使えるようになるので専門性が出てきます。
共同経営を実現したいのであれば、同じ仕事を2人でするのではなく、仕事を分担して其々が専門家になることが必須だと考えます。

それぞれが専門性を持つことで、クリエイティブな仕事ができるようになります!
共同経営のデメリット
仕事量が同じにはならない

仕事を分担してもしなくても、どちらか一方の仕事量が多くなります。
『自分ばかり仕事が多い』、『自分の方がやっている』というった不公平感が生まれます。
立場は対等ですが、仕事量は対等ではありません。
代表者の仕事が多くなる傾向がありますので、効率化を図ったり、外注化できるものは外注化するなど仕事量の減少に努めることが大切です。

仕事量は同じにならないので、無駄な仕事をできる限りしないことを心掛けよう!
報酬が同じにはならない

代表者が個人事業主、共同経営者が従業員の場合は報酬を同じにするのは非常に難しいです。
個人事業主は節税対策が行えますが、共同経営者が従業員の場合は有効な節税対策があまり行えません。
節税対策ができる個人事業主は税金が少なくなるので手元に残るお金が増えます。
節税対策ができない共同経営者は税金が多いので手元に残るお金は少ないです。
同じ報酬を支払っても最終的に手元に残るお金に差異が生まれます。
リスクを背負っている分、代表者に多くお金が残るなど予めルールを作っておく必要があります。

儲かり始めないと税金の話はイメージできないと思いますが、報酬を同じように設定するのは難しいことを覚えておいてください!
責任が同じにはならない

賃貸契約、借入、電気や水道などの契約は全て代表者が行います。
その為、責任は全て代表者にかかります。
例えば、事業がうまくいかず廃業になる場合、借入金の返済は代表者の責任になります。
共同経営者が『俺も責任を負う』と明言していても、社会的責任は代表者にあり、共同経営者に責任は発生しません。
借入の保証人も安定した収入があり返済能力がある人しかなれませんので、共同経営者はなれない場合が多いです。
代表者1人に責任が集中するので、廃業する場合の借入金返済のことなどは事前に話し合っておく必要があります。

責任は代表者に全てかかります!
廃業するときに共同経営者に逃げられるのはよくある話ですので、廃業時の借入金返済のことやお金の管理はしっかりとしておく必要があります!
共同経営を成功させる方法
事前に取り決めを行う

共同経営を成功させるには、報酬やリスクの分配、個々の仕事について事前に話し合う必要があります。
何も考えず共同経営を始めると必ず問題が起こり、最悪の場合、代表者1人に責任が集中して自己破産をする可能性もあります。
揉めそうなことを事前に話し合い、全て書面で記録することをお勧めします。

書面で記録することで、後から揉めることも少なくなります。
共同経営者に対して寛容になる

対等な立場で経営をする共同経営ですが、仕事量や責任は対等にはなりません。
多くの場合、代表者の仕事量と責任が多くなり、共同経営者に対し不満が出てきます。
相手に不満がある場合、自分1人で事業を継続し売上を伸ばし続けることができるのであれば、共同経営を解消するのが良いと思います。
1人で事業継続をするのが難しいのであれば、どのようにすると相手への不満がなくなるかを導き出してください。

事業がうまくいっていない時ほど、共同経営者に対して不満が出てくるよ。
共同経営を解消できないのであれば、相手に対して期待しないことがうまくいく秘訣だよ。
成功することを第一目標にする

事業を軌道にのせて満足する報酬を得ることを第一目標にします。
満足する報酬が貰えるようになると相手に対しての不満も多少なくなると思います。
まずは事業を成功させることを最優先にしてください。

儲かってないから相手への不満が出ます。
儲かっていれば多少のことは許せるようになるので、まずは売上を伸ばすことを最優先にしましょう!
共同経営者を信じる

事業をしていくと経験したことのない問題がたくさん起こります。
お客様や近隣住民からのクレーム、万引きなどの警察沙汰、取引先の倒産、廃業の危機など、村長も過去に何度も経験してきました。
経営者は孤独です。
問題が起こっても心の底から相談できる相手がいません。
共同経営者がいると常に相談相手がいる状態になるので、問題が起こっても解決までの時間が早くなったり、自分では思いつかないような解決策を提示してくれることがあります。
相談をするということは、相手を信じるということです。
共同経営者を信じることができれば、心の底から相談することができて、問題解決が円滑に行われ、事業を成功に導くことができる。
そのように感じています。

共同経営で大切なのは相手を信じることです!
まとめ
今回は共同経営のメリットとデメリットについて解説しました。
ポイントは以下の通りです。
経営者が複数人いることで多角的な経営をすることができ、事業成功へのスピードが増します。
また仕事を分担することで専門性が生まれ、よりクリエイティブな仕事ができるようになります。
共同経営者と対等な関係でビジネスをするのが共同経営ですが、実際には責任も仕事量も代表者が多くなる傾向になります。
共同経営を成功させるには、報酬や仕事の分担、起こりそうな問題を事前に話し合い、書面にしておくことをお勧めします。
また、事業の成功を第一に考えて行動し、共同経営者に対し寛容な心で接して信頼することが大切です。

共同経営はトラブルになる可能性もあるけど、事業の成長スピードが速くなる可能性もあるよ。
メリットとデメリット、自分の性格なども考慮して共同経営をするかどうか検討してみてね!
以上、村長でした!
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