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【セレクトショップを経営して学んだこと】納期の重要性

本記事はプロモーションが含まれています。



こんにちは、EC村長です。

ネット通販で年商1億円を目指す小さな小売店を運営しています。



村人A

「セレクトショップを経営して学んだことを紹介するシリーズ」だよ。

今日は何を教えてくれるの?

今回は「納期の重要性」について書いていきたいと思います。

EC村長



セレクトショップを経営してコレクションブランドやドメスティックブランド、ファクトリーブランド、代理店を通してインポートの商品も多数取り扱ってきました。

誰もが知っている知名度があるブランドや誰も知らないようなマニアックなブランド、古着を取り扱った経験もあります。

セレクトショップを開業する前は分からなかったことや実際に経営をしてみなければ理解できなかったことを解説していきたいと思います。



今回は、【セレクトショップを経営して学んだこと】納期の重要性 について解説します。

セレクトショップを開業したい、セレクトショップを経営している、そういった方に読んでいただきたい内容になっています。

当てはまる方は、ぜひ最後までご覧ください。



今回の記事に書かれている内容

  • 納期の重要性
  • 納期が分からないことによるデメリット



EC村長

実体験に基づいた内容だよ。

全てのセレクトショップに当てはまらない可能性もあるのでご承知おきください。



納期とは



納期とは商品を納品する時期のことです。

アパレル業界だと、カタログに○月納品予定などというように納品予定時期が記載してあります。

多少前後する場合もありますが、カタログに記載されている納品予定月にしっかりと納品してくるのが良いブランドです。



ただ、納品予定時期を故意に記載していないブランドもあります。

生産上の都合もあると思いますが、この状況を言い換えると、「オーダーはして欲しいけど、いつ納品するかは答えられない」ということになります。

セレクトショップがお客様に対して「注文はして欲しいけど、いつお届けできるか分からない」というのは通用しません。

この状況が当たり前だと勘違いしているブランドもあるので注意が必要です。



納期が分からないデメリット



納期が分からないと経営の難易度が格段に上がります。

納期が分からないデメリットを解説していきます。



オーダー数を決められない



納期が分からないということは夏に冬の商品が入荷したり、冬に夏の商品が入荷する可能性があるということになります。

想定よりも早く納品される場合はまだ許せますが、想定よりもかなり遅く納品される場合もあります。

販売シーズンを過ぎてしまうと不良在庫になるリスクが大きくなるので注意が必要です。



また、決算直前に多額の納品がされることも想定されます。

決算前に多額の金額が納品されると期末棚卸金額が増えますので結果的に多額の税金が発生します。

上記の理由から、どんなに売れるブランドでも納期が分からない場合は多額のオーダーをすることができなくなります。

売っても売らなくても経営に影響が出ないようなオーダーしかできなくなっていきます。



資金繰りが苦しくなる



納品される時期が分からないと計画的な仕入ができなくなるので資金繰りが苦しくなる可能性があります。

例えば、1年間に4回のオーダーをするブランドがあるとします。

3カ月に1回ずつ、それぞれ100万円ずつオーダーをすると、納品も3カ月に1回程度のペースで100万円ずつの納品があるのですが、納期が分からないブランドはずっと納品がなく、4回分のオーダーが1回で来ることもあります。

オーダー4回分の納品が1カ月でくるので資金繰りは当然ですが厳しくなります。



決算直前に納品されることもあるので、キャッシュフローを圧迫した状態で税金支払いになる可能性もあります。

納期が分からないブランドと取引をする場合は資金繰りが厳しくなることを覚悟しなければなりません。

先程と同じ結果となりますが、売っても売らなくても経営に影響が出ないようなオーダーしかできなくなっていきます。



納期が分からないと全体の仕入にも影響を及ぼす



納期が分からないブランドがメインブランドだった場合は経営の難易度がかなり上がります。

いつ、どのくらいの入荷があるかが分からないので、他のブランドのオーダーをつけることができなくなっていきます。

納期が分からないブランドをメインで取り扱うと、メインブランドから多額の納品があっても良いように資金を準備しておかなければならないので、他ブランドの仕入れを抑える結果となり、結果的に売上の最大化を図れないのではないかと思います。

この辺りは経営判断となりますが、納期が分からないブランドをわざわざ取り扱うよりも、ある程度の納期や納品数量が分かるブランドと取引することをお勧めします。



納期が分からないブランドとの付き合い方



納期が分からないブランドと取引をすると経営状況が悪くなる可能性があることを解説しましたが、それでも納期が分からないブランドと取引を続けたいと思う場合もあると思います。

納期が分からないブランドと円滑に取引するための注意点をまとめました。



メインブランドとしての取扱いは危険



納期が分からないブランドをメインブランドにするのは危険です。

メインブランドは売上の核を作る取引先ですので、必然的に仕入額も大きくなります。

仕入額が大きいので、納期が分からないと他のブランドのオーダー数を決めることができなかったり、納品時期によっては資金繰りを圧迫する可能性があります。

仕入資金が潤沢にある場合は影響がないようにも思いますが、決算前に多額の納品があった場合は支払わなくていい税金を支払うことになるので効率が良いとはいえない状況です。

知名度のあるブランドでも納期が分からないのであれば、メインブランドとしての資格がありません。

メインブランドはある程度の納期が分かるブランドにしましょう。



EC村長

村長は過去に2年前にオーダーした商品を納品してくるブランドと取引をしたことがあったよ。

こういったブランドと取引するとストレスが溜まるよ。。。



決算前の納品に注意が必要



先程も書きましたが、決算前に多額の納品をされると納品された分の利益が増えます。

利益が増えるので税金が増え、仕入の支払いと税金の支払いでキャッシュフローが悪化するという負のサイクルになります。

納期が分からないブランドと取引をする場合、決算前の納品は来月に回してもらうなどの配慮がないと取引の継続は難しいです。

少額の仕入であれば決算前の納品も影響はありませんが、多額の仕入の場合は決算前の納品の配慮をしてもらえるよう交渉しましょう。



EC村長

決算前の納品は辞めるようにブランド側に言ったこともあるけど、断られることもあるよ。

その場合は取引の仕方を考える必要があるね。



売れる分しか仕入れない



納期が分からないブランドと円滑な取引をするには「売れる分しか仕入れない」ということです。

売上の最大化を目指すのではなく、確実に完売する数量しか入荷させないのが重要となります。

納期が分からないブランドはデメリットが多いです。

納期が分からないブランドの中には納品数量も納品されるまで分からないブランドもあります。

こういったブランドと円滑に取引を継続させるポイントは「本気にならない」ことです。

売上を重視するのではなく、お遊び程度のオーダーで売上以外の何か違うメリットを求めるのがいいのではないかと思います。



EC村長

納期と納品数量が不明のブランドもあるよ。

取引をしないことをお勧めするけど、取引を続けたいなら遊び程度のオーダーをして取引を継続していくのが良いと思うよ。



仕入先選びは重要



売れる商品を見つけることも重要ですが、納期がしっかりとしていることも重要です。

ただ、納期のことは実際に取引をしてみなければ分からないことも多いです。

仕入先選びのポイントは下記の記事でも紹介していますので見てみてください。



こちらの記事もチェック!



EC村長

セレクトショップの成功に良い仕入先は欠かせないよ。

納期が明確な仕入先と取引するのが理想だよ!



まとめ



今回は【セレクトショップを経営して学んだこと】納期の重要性について書きました。

納期がしっかりとしていないと経営の難易度は格段に上がります。

売れるブランドと取引をするということが前提となりますが、出来る限り納期がしっかりとしているブランドと取引をすることをお勧めします。



EC村長

納期がしっかりしていても売れなければ取引する意味がないね。

まずは売れるブランドを見つける事を優先して、その次に納期を重視していくのをお勧めするよ!





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