
こんにちは、EC村長です。
ネット通販で年商1億円を目指す小さな小売店を運営しています。

会社員だった頃には感じませんでしたが、事業経営をしていると孤独感に襲われる日が定期的に訪れます。
孤独感に襲われる原因と向き合い方について書こうと思います。
事業を経営していると、時折、深い孤独感に包まれることがあります。
かつて会社員として働いていた頃には、あまり感じなかったこの感覚。
真剣に仕事と向き合うようになった今、なぜ心にぽっかりと穴が空いたような孤独が生まれるのでしょうか。
今回は、経営者が感じる孤独感と孤独感への対策について思うことを書きたいと思います。
経営について悩んでいる、ストレスを抱えている、事業を辞めたくなる、そういった方に読んでいただきたい内容になっています。
当てはまる方は、ぜひ最後までご覧ください。

実体験に基づいた内容ですので全ての方に当てはまる内容ではありません。
予めご了承ください。
経営者が孤独感を感じる時

セレクトショップを十数年にわたり経営してきた中で、幾度となく孤独感に襲われてきました。
そして、長年の経験を通じて、孤独感には一定の「パターン」があることに気づき始めています。
本記事では、私が実際に感じてきた孤独の要因を2つの軸でご紹介します。
経営上の不安や停滞
孤独を感じる最も典型的なタイミングは、やはり経営が思うように進まない時です。
こうした状況下では、「たった一人で社会に立ち向かっている」という感覚に陥りやすくなります。
自分なりに全力で努力しているにもかかわらず、成果が出ない。
誰にも相談できず、味方もいない。
そんな無力感と向き合う時間が続くと、経営者としての孤独が深まっていきます。
個人への批判が表面化する時
意外にも、経営が軌道に乗り始めると、今度は別の種類の孤独が顔を出します。
それは「個人への批判」が目立ち始める瞬間です。
実際には、経営がうまくいっていない時期にも批判は存在していたのでしょう。
しかし、経営の課題に意識が集中している間は、そうした声があまり気にならなかったのです。
経営が安定してくると、今度は人間関係のストレスが浮き彫りになってきます。
特にストレスとなるのが、以下の2つです。
お客様からのご指摘については、問題を特定し、改善策を講じることで前向きに捉えることが可能です。
しかし、最も精神的にこたえるのは、身内である共同経営者や従業員からの批判です。
私自身の経験を挙げれば、批判をしてくる共同経営者・従業員の多くは、批判ばかりで言動と行動が伴っていないケースが多く見受けられました。
行動せずに批判だけを口にする姿勢は、共に事業を成長させる信頼関係の崩壊を招くだけでなく、経営者にとって大きな孤独の引き金になります。
孤独感に襲われたときの対処法

経営者として孤独感に襲われると、睡眠障害や食欲不振といった身体的・精神的な不調が現れやすくなります。
これを放置すると、うつ症状に発展する可能性もあります。
孤独感は自然と消えるものではありません。
意識的に対処し、心身のバランスを保つことが重要です。
ここでは、村長が実際に行ってきた孤独感への対処法をご紹介します。
経営の問題は根本的に解決する
孤独感の多くは、経営上の不安や停滞から生じます。
この場合、精神的なケアだけでは根本的な解決にはなりません。
最終的には「経営課題を一つひとつ解決していく」ことが不可欠です。
たとえば、赤字が続いているのであれば収益構造を見直す必要がありますし、資金繰りが厳しいのであれば外部資金の調達や支出の見直しが求められます。
もちろん、一時的なストレス解消として運動や趣味を取り入れるのも有効です。
しかし、長期的な視点で見れば「自分自身の行動と判断で、経営の状況を改善すること」こそが、もっとも確実な孤独感対策だと実感しています。
誰かに頼っても、問題そのものが解決することは稀です。
経営者としての責任と覚悟を持ち、自分の力で打開していく姿勢が、孤独を乗り越える力につながるのです。
個人への批判は「受け流す力」を持つ
経営が安定してくると、今度は「個人への批判」が目立ち始めます。
特に売上が伸び始めたタイミングでは、お客様からのクレームや心ない言葉を受けることも珍しくありません。
ただし、こうした批判はある意味「売れている証拠」とも言えます。
すべてのクレームに完璧に対応することは不可能ですし、実際には対策を講じてもゼロにはなりません。
そのため、ある程度は「割り切って受け流す」という姿勢が必要です。
また、従業員や共同経営者からの批判については、内容や関係性に応じた対応が必要になります。
特に行動の伴わない批判を繰り返す人に対しては、長期的に見て関係を見直すことも視野に入れるべきです。
私自身の経験では、「ストレスの根源と適切な距離を取る」ことが、精神的な消耗を防ぐために非常に効果的でした。
関係性の解消ができれば簡単ですが現実的に難しい部分もあります。
然るべきタイミングで行動を起こせるように準備を進めていくのが良いと思います。
他人は変えられない 自分を変えるしかないという視点

長年、孤独感と向き合ってきた結果、私はある境地にたどり着きました。
それは、「誰にも期待しない」という姿勢です。
経営上のトラブルも、自分で解決する。
お客様からのクレーム対応も、自分で責任を持って行う。
共同経営者が遅刻をしても、勤務時間中に遊んでいても、いちいち注意することはなくなりました。
なぜなら、他人は変えられないからです。
いくら正論を伝えても、行動が変わるとは限らない。
であれば、自分の心の持ちようや行動を変える方が早いのです。
この考え方を徹底するようになってから、ストレスが大きく減りました。
「期待していたのに裏切られた」と感じることがなくなるため、孤独感すら次第に薄れていったのです。
人は変えられない。変えられるのは、自分だけ。
経営者として日々の判断に責任を持つ立場だからこそ、この考え方が心の安定につながっていくと感じています。
現状に不満がなければ成功はつかめない

「孤独感」という感情は、ただ何となく生まれるものではありません。
それは、本気で努力しているからこそ感じるものです。
言い換えれば、「現状に満足していない」「もっと良くしたい」という強い思いがあるからこそ、人は孤独を感じます。
もし現状に何の不満もなければ、そもそも挑戦もしなければ、プレッシャーも感じません
そして、当然ながら成功にもつながりません。
私は、孤独感を抱えている時こそ、成功に一歩近づいている証拠であると考えています。
事業に本気で取り組むからこそ、理解されない時間があり、報われない日々があり、孤独に思える瞬間がある。
しかし、それこそが「前に進んでいるサイン」だと思うのです。
孤独感の中にいるということは、停滞していない証です。
現状に甘んじず、未来を変えようとしている証です。
その過程を乗り越えた先に、事業としての成果だけでなく、経営者としての自己実現や充実感が待っているのではないでしょうか。
孤独は経営者の証であり 成長の通過点

経営者にとって「孤独」は避けられない感情です。
売上が伸び悩んでいる時、誰にも相談できない時、理不尽な批判を受けた時。
どれも、私自身が何度も経験してきたことです。
しかし、その孤独は「本気で取り組んでいる証拠」であり、「現状を変えたい」という強い意志があるからこそ生まれるものです。
逆に言えば、孤独を感じていないなら、現状に満足してしまっている可能性すらあります。
孤独感にどう向き合うかは、経営者としての成長に直結します。
こうした思考と行動の積み重ねが、経営者としての強さとなり、事業成功への土台になります。
今、もしあなたが孤独を感じているのなら、それは決して悪いことではありません。
その感情こそが、成功の入口であり、次のステージへの合図です。
孤独とともに歩む日々の先に、経営者としての本当の喜びがあると、私は信じています。

孤独感を抱えている自分に向けて書きました。
今日までよく頑張ってきました。
明日も頑張ろうと思います。
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