
お疲れ様です、EC村長です。
ネット通販で年商1億円を目指す小さな小売店を運営しています。
一般的な企業は6月~7月に賞与が支給されると思います。
村長の店舗も賞与を支給する予定ですので賞与について書きたいと思います。
セレクトショップを運営していると様々なことが起こります。
嫌な思いをしたらもう二度と同じことは繰り返さないと誓いますが、すぐに忘れてしまい、同じ失敗を繰り返したりします。
良く言えば『切り替えが早い』、悪く言えば『忘れっぽい』ですね。
記録をしても改善できないこともあると思いますが、思う事を綴っていきたいと思います。
店舗運営をしているとこういった問題や悩みがあるんだなと、暇つぶしに読んで頂けたらと思います。
6月はボーナス支給月

6月は多くの企業で賞与が支給される時期です。
小規模事業でも業績に応じてスタッフへ還元する重要なタイミングであり、賞与は人材維持と成長のための投資と捉えています。
一般企業における夏季賞与のタイミング
日本の企業では、6月または7月に夏季賞与(サマーボーナス)を支給するのが一般的です。
特に上場企業や大手企業では、6月下旬から7月初旬にかけて支給されるケースが多く、前年の業績や当期の見通しに基づいて金額が決定されます。
政府が公表する「毎月勤労統計調査」(厚生労働省)によれば、2023年の夏季賞与の平均額(全産業・事業所規模5人以上)は約38万円程度となっています。
一方で、中小企業においては賞与の支給がない、あるいは支給額が大きく変動することも少なくありません。
業種や経営状況により支給の有無も含めて大きな差が生じるのが現実です。
アパレル業界におけるボーナス事情
アパレル業界では、一般企業と同様に6月や7月に夏季賞与を支給する企業が一定数存在しますが、その支給実態は企業規模や業態によって大きく異なります。
賞与は「出ればラッキー」?
とくに小規模なセレクトショップや独立系アパレル企業では、「賞与=必ず支給されるもの」という感覚は薄く、業績連動型のインセンティブに近い性質を持つ場合が多く見られます。
季節変動が激しく、天候や景気の影響も受けやすいアパレル業界では、予算の見通しが不安定であることも一因です。
そのため、「決算賞与」という形で年1回支給する企業や、年間を通してインセンティブに組み込むケースも少なくありません。
支給の有無は企業の体力次第
大手アパレル企業では安定した賞与制度を持ち、春夏・秋冬の2回の定期賞与が存在する企業もあります。
しかし、中小規模のセレクトショップでは、業績が好調な年に限り支給するケースが多数派です。
また、同業他社と横並びでの「賞与支給」はあまり意識されておらず、スタッフの貢献に応じた柔軟な支給方針を採る店舗が多いのも特徴です。
世代別|30〜40代のボーナス支給の中央値

アパレル業界に限らず、ボーナス支給額は年齢・役職・業種によって大きく異なります。
給与調査を行っている民間調査会社のデータがありましたので30〜40代のボーナス支給額の「中央値」を調べてみました。
全業種におけるボーナス支給の中央値(30代・40代)
民間の給与調査を行う民間調査会社の2023年最新データによると、賞与(年間)の中央値は以下の通りです。
| 年代 | 年間賞与の中央値 | 月収に対する比率(目安) |
| 30代前半(30~34歳) | 約57万円 | 約1,8ヵ月分 |
| 30代後半(35~39歳) | 約66万円 | 約1,9ヵ月分 |
| 40代前半(40~44歳) | 約74万円 | 約2,0ヵ月分 |
| 40代後半(45~49歳) | 約81万円 | 約2,1ヵ月分 |
これらはあくまで「全業種平均」であり、ボーナス制度が整った企業に勤めている場合の水準です。
中小企業や業績が安定しない業種では、この中央値よりも大きく下回るケースが少なくありません。
アパレル業界特有の傾向
アパレル業界の賞与においては、以下のような傾向があると思います。
実際に、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によると、「衣服・繊維製品販売業」の賞与支給額は、年間平均でおおよそ40万〜50万円台にとどまっています。
このように、30〜40代という働き盛りの世代でも、アパレル業界では「ボーナスが少ない or 支給がない」という状況が一定数存在します。
アパレル業界の賞与事情は厳しいようです。
セレクトショップにおける賞与支給の考え方

セレクトショップのような小規模事業者において、賞与の支給は「当たり前」ではありません。
しかし、だからこそ経営者としては、賞与を「感謝の表現」として位置づけることが、経営の哲学として重要だと感じます。
固定支給と成果連動型のバランス
多くの中小アパレル企業では、賞与=固定された年2回の支給というよりも、店舗や個人の売上実績に連動した「成果報酬」型で設計されています。
私のセレクトショップでも、以下のような方針で賞与を検討しています。
効果の薄い節税策に時間や労力をかけて税金を減らすよりも、スタッフに賞与というかたちで利益を還元し、その分税負担を軽くする方が、結果的に次の売上やチームの成長につながる――私はそう考えています。
2025年6月1週目のまとめ

アパレル業界の賞与について考えてみました。
6月の賞与は、年間の利益をどう配分するかを判断するタイミングのひとつです。
とくにセレクトショップのような小規模事業では、大手のような高額支給は現実的ではありませんが、その分、支給の基準や内容を柔軟に設計できます。
賞与を出す目的は明確で、人材の維持・定着と、次の業績への投資です。
金額の大小よりも、「どの水準で、どう還元するか」という設計次第で、職場の安定度や売上の再現性が変わってきます。
また、不要な節税対策にリソースを割くより、賞与というかたちで利益を内部から再循環させる方が、税務上も実務上も効率的です。
賞与は単なる福利厚生ではなく、事業運営の一部としてのコストコントロールと人材戦略です。
賞与を支給をし続けられるよう業績を伸ばしていきたいと思います。
村長が運営しているセレクトショップの賞与は今のところ全業種の中央値よりも高いです。
業績が傾くと賞与もなしになるので、冬の賞与も支給できるように頑張りたいと思います。
以上、村長でした。
今週もお疲れさまでした。
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