
お疲れ様です、EC村長です。
ネット通販で年商1億円を目指す小さな小売店を運営しています。

事業は順調ですが、ふとした時に不安に襲われることがあります。
日々感じている不安を書きたいと思います。
セレクトショップを運営していると様々なことが起こります。
嫌な思いをしたらもう二度と同じことは繰り返さないと誓いますが、すぐに忘れてしまい、同じ失敗を繰り返したりします。
良く言えば『切り替えが早い』、悪く言えば『忘れっぽい』ですね。
記録をしても改善できないこともあると思いますが、思う事を綴っていきたいと思います。
店舗運営をしているとこういった問題や悩みがあるんだなと、暇つぶしに読んで頂けたらと思います。
日常で感じる不安

セレクトショップを経営していると、時折ふとした瞬間に、不安が胸をよぎることがあります。
それは目先の売上や在庫回転率といった数値的な問題ではなく、もっと深い部分にある、目に見えない不安です。
たとえば、長年取り引きを続けてきたブランドとの関係が、ある日突然終わってしまうのではないかという漠然とした恐れ。
自分ではしっかりと発注をこなし、売上にも貢献しているつもりでも、「果たしてブランド側はどう見ているのか」と不安になることがあります。
SNSや展示会などで、ブランドが新しい販路を開拓していたり、自社ECを強化していたりする様子を見ると、「うちはその中に入っているのだろうか」と考えてしまうのです。
実際には何も問題が起きていなくても、こうした小さな揺らぎが積み重なると、次第に「この関係性はいつまで続くだろうか」と不安が膨らんでいきます。
経営には判断や選択の連続がありますが、そのたびに「これで間違っていないか」と自問自答する日々。
その背景には、こうした見えない不安があるのだと、改めて感じます。
不安の正体は「力関係の非対称性」

小売である私たちは、どうしてもブランド側に対して弱い立場になりがちです。
とくに人気ブランド、実績のあるブランドとの取引においては、その力関係がはっきりと現れます。
たとえば、こちらからは毎シーズン安定して発注を続けていても、価格の見直しや納期の変更、ロット数の指定、キャンセル不可の条件など、あらゆる要素が一方的に提示されるケースもあります。
もちろん、ブランドにも事情があり、すべてが理不尽だとは思いませんが、それでも「選ばれる側」であることの息苦しさを感じる瞬間は少なくありません。
展示会の日程が急に変更されたり、展示会の案内そのものが遅れてきたりすると、「こちらは後回しにされているのではないか」と感じてしまうこともあります。
そういった小さなことの積み重ねが、やがて「もしかして、こちらの立場はとても不安定なのではないか」という思いにつながっていくのです。
もちろん、ブランドと対等な関係を築いているつもりですし、信頼関係もできていると思っています。
それでも、こうした目に見えない力のバランスを日々感じながら経営していると、不安が心の奥に静かに蓄積されていくのを実感します。
売れるブランドほど距離感に悩む

よく売れるブランドは、たしかにショップにとって非常に重要な存在です。
お客様からの支持が厚く、リピート率も高く、売上を支える柱にもなってくれる。
そういったブランドがひとつあるだけで、シーズン全体の成績が安定することもあります。
しかし、そうしたブランドとの関係は、時にこちらの心をざわつかせることがあります。
「うちはこのブランドにとって、果たして必要な取引先なのだろうか?」そんな疑問がふと頭をよぎるのです。
特別なトラブルがあるわけではありません。
ただ、発注のやり取りが淡白だったり、展示会での対応がどこかそっけなかったりすると、「これはうちだけにそうなのか?」「ほかの店にはもっと熱心に対応しているのでは?」と感じてしまいます。
売れているブランドであればあるほど、取引先は多数あるはずです。
選ばれる側の私たちとしては、「もしかすると、代わりはいくらでもいるのではないか」という不安が常につきまといます。
実際には、今季も発注できていて、数字も悪くない。関係が切れる理由はない。にもかかわらず、そういった漠然とした「距離感」からくる不安が、じわじわと心に残るのです。
こちらが一方的にそう感じているだけなのかもしれません。
でも、長く経営をしていると、こうした微妙な空気の変化にも、どうしても敏感になってしまうのです。
実際には起きていない、けれど気になる

冷静に考えれば、今すぐ何か問題が起きるわけではありません。
売上も安定しており、ブランドとの関係も継続していて、展示会の案内も届いています。
発注も問題なく受けてもらえているし、クレームやトラブルも特にない。
客観的に見れば、健全な取引が続いていると言えるでしょう。
でも、感情というものは理屈では割り切れません。
事実は問題がないにもかかわらず、「次のシーズンはどうなるだろう」「ブランドの方向性が変わって、自店が合わなくなったらどうしよう」と、まだ起きてもいない未来に対して不安を募らせてしまうのです。
何か小さな変化――返事が少し遅かったとか、展示会で顔を合わせたときに以前よりも会話が短かったとか――そんな些細な出来事が、勝手に不安の種になっていきます。
そして、自分の頭の中で最悪のシナリオを作り上げてしまう。
「もし取引が打ち切られたらどうしよう」「別のショップに重点を置かれたら…」という考えが、どこか心の片隅に居座って離れません。
そんな自分を客観的に見ると、「いやいや、何も起きてないじゃないか」と思うのですが、それでも完全に不安が消えることはありません。
ばかばかしいと思いながらも、そうした感情と日々向き合いながら、静かにやり過ごすしかないのが現実です。
経営とは、論理と感情の間で常にバランスを取る仕事なのだと、あらためて感じます。
不安とどう付き合うか

不安を完全に消すことは、おそらくできません。
経営という仕事は、常に変化と判断の連続であり、「これで本当に正しいのか」と自問自答する場面が日常にあります。
むしろ、不安があるからこそ慎重になれたり、次の手を早めに打てたりするのかもしれません。
ただ、不安に飲み込まれてしまうと、本来やるべきことに集中できなくなってしまいます。
だからこそ私は、「今できること」に意識を戻すよう心がけています。
売上をしっかり立てること、ブランドに対して誠実で丁寧なコミュニケーションを続けること、そして既存ブランドだけに依存せず、新しいブランドや作り手との接点を探し続けること。
どれも地味な積み重ねですが、こうした日々の行動が、見えない不安に対する最も堅実な備えになるのではないかと感じています。
「不安を感じるのは、自分が真剣に取り組んでいる証拠だ」と考えるようになってからは、少し気が楽になりました。
不安を否定せず、ただ必要以上に引きずらずに、日々やるべきことに集中する。
そんな姿勢でこれからも経営と向き合っていきたいと思います。
2025年6月2週目のまとめ

経営とは、いつだって不安と隣り合わせです。
どれだけ経験を積んでも、何年続けていても、「これでいいのか」と不安になる瞬間はなくなりません。
むしろ、真剣に続けているからこそ、不安は自然に湧き上がるのだと思います。
それでも、これまで積み重ねてきた日々の営みや、選んできたブランドや商品、信頼してくださるお客様、そしてブランドとの関係性に目を向ければ、「自分の選択は間違っていなかった」と思える瞬間もあります。
不安に打ち勝つというよりは、不安と共に歩んでいく。そんな感覚で、自分の判断を信じ、毎日の小さな努力を怠らず、地に足をつけて進んでいくこと。
それが、経営という旅を続けるうえで、いちばん大切な姿勢なのかもしれません。
これからも、悩みながら、迷いながら、それでも自分の感性を信じて、日々を丁寧に積み重ねていきたいと思います。

この不安から解放されるのは廃業するときなのだと確信しました。
不安と上手に付き合っていきたいと思います。
以上、村長でした。
今週もお疲れさまでした。
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