
経営は常に変化と選択の連続で、同じ状況でもどの角度から見るかによって、取るべき戦略や導き出される答えがまったく異なると私は考えています。
セレクトショップのような個性や独自性が問われる業態では、なおさら一つの視点だけで判断するのはリスクが大きいと感じます。
たとえば「入りやすい店」をつくるべきか、「あえて入りにくい店」にするべきかといった問いも、その一例にすぎません。
この記事では、経営における視点の持ち方や切り替え方について、私自身の経験をもとにお話ししたいと思います。
固定観念にとらわれず、見方を変えることで、経営はもっと柔軟に、そして本質的に成長できると私は信じています。

視点を変えるだけで、正解が不正解になったり、不正解が正解に見えてくることがあります。
ちょっと角度を変えて考えてみると、「あ、そういう見方もあるな」と気づけることも多いです。
今回は、そんな“視点を変えること”の大切さについて考えていきたいと思います。
はじめに 視点を変えることの大切さ

経営を長く続けていると、「正解」と思われる行動や判断が、時と場合によってまったく異なる結果を生むことに気づかされます。
ときには「これは間違いない」と思って打った施策がうまくいかず、逆に半信半疑で試した手法が意外な成果を生むこともあります。
その原因の多くは、置かれている状況の違い、そして“視点”の違いにあると私は感じています。
たとえば、同じ「集客アップ」を目指すにしても、「より多くの人に来てもらう」ことが正解のときもあれば、「あえて来る人を選ぶ」ことが有効なときもある。
どちらが正しいかというよりも、どこからその状況を見て、何を優先するのかによって答えが変わってくるのです。
これはセレクトショップのような個性と専門性が求められる業態では、特に重要な考え方です。
すべての人に開かれた店づくりが必ずしも最善とは限りません。
むしろ「誰のための店なのか」を明確にし、その人たちにしっかりと届く設計をするほうが、結果としてブランドの価値も、リピート率も高まっていくのです。
本記事では、視点を変えることで見えてくる経営の本質について、実際の店舗運営や顧客対応の具体例を交えながら考察していきます。
私自身の経験をもとにしながら、これからのショップ経営において大切にしたい視座の持ち方を、皆さまと共有できれば幸いです。
経営における「正解」は視点次第で変わる

「このやり方が正しい」と思って取り組んだことが、状況によってはうまくいかない。
反対に、教科書的には“間違い”と思われるような方法が、実際の現場では成果を生むこともあります。
経営とは不思議なもので、「正解」が絶対的なものではなく、むしろ“視点”や“立場”によって変わってくる相対的なものだと、私は日々実感しています。
たとえば、店舗の入り口の設計を考えるとき。
通りから店内がよく見える、入りやすいデザインは一般的に「正解」とされています。
確かに多くの人が気軽に立ち寄ってくれるようになり、集客は増えます。
しかし、それによって本当にターゲットとしているお客様との接点が増えるかというと、必ずしもそうではありません。
場合によっては、見るだけ・触るだけの来店が増え、スタッフの対応時間が膨らんでしまうなど、オペレーションコストが上がる結果につながることもあります。
一方、少し敷居が高いと感じられるような外観や導線にすることで、来店数は減るものの、本当に商品を理解している方、事前にECやSNSでリサーチしてから訪れる“本気度の高い”お客様が集まりやすくなります。
こうしたお客様は、接客がスムーズなうえに購入率が高く、リピートにもつながりやすいのが特徴です。
つまり、どちらが正しいかではなく、「誰に向けた店づくりなのか」「どういうお客様と関係を築きたいのか」といった前提が変われば、“正解”のあり方も大きく変わるということです。
そしてこれは、商品構成、価格設定、SNSの使い方、接客のトーンなど、すべての経営判断に通じる話でもあります。
何かの答えを出すとき、まず「自分がどこから物事を見ているのか」を意識するだけで、選択肢の幅はぐっと広がり、判断の質も上がっていくと私は思っています。
入りやすい店 vs 入りにくい店という視点

ショップの入口、内装、スタッフの雰囲気など、いわゆる「入りやすさ」は、多くの小売業が重要視しているポイントです。
「気軽に入れる店」を作ることで通行客の来店率を上げ、そこから売上につなげるという戦略は、古くから王道とされてきました。
しかしセレクトショップのように、「誰に」「何を」「どう売るか」を明確にする必要のある業態においては、この“入りやすさ”にも一石を投じるべきタイミングがあります。
ここでは、「入りやすい店」「入りにくい店」それぞれの特性を、経営視点で見ていきたいと思います。
入りやすい店がもたらす集客のメリットと落とし穴

入りやすい店の最大の強みは、やはり集客力です。
通りすがりの人がふらっと立ち寄れるような店構えにすると、文字通り「人が入ってくる」ようになります。特に観光地や人通りの多い商業施設では、この“間口の広さ”が売上の底上げに貢献してくれます。
また、にぎわいのある店は“繁盛している店”に見えるため、他の来店者にも良い印象を与えることができ、SNS映えや口コミにもつながりやすくなるという副次効果もあります。
しかし一方で、入りやすいということは「誰でも入れる」という状態でもあります。
結果として、商品に興味がない人や、価格帯が合わない人、冷やかし目的の来店も増えていきます。
これは接客における工数が増え、スタッフの負担が高まり、本来接客すべきお客様への対応が薄くなってしまうというリスクをはらんでいます。
さらに、こうした“通りすがり売上”に頼った経営は、継続性に乏しく、売上が読みにくくなります。
ラッキー売りに支えられた売上はフロー型であり、経営が不安定になりやすいのです。
入りにくい店が生む「質の高い来店者」

一方で、「ちょっと入りにくいかも」と思わせる店構えは、集客数そのものは減りますが、来店者の“質”が大きく変わってきます。
店のコンセプトや商品の世界観に共感した人だけが訪れるようになり、「知っていて来る人」つまり、下調べをしたうえで目的意識を持った顧客が中心となります。
このような来店者は購入率が高く、スタッフとの接客もスムーズです。
さらに「このお店で買いたい」「次も来たい」と思ってくれる確率が高いため、長期的な顧客関係を築きやすくなります。
また、店舗自体が「セレクションのフィルター」として機能することで、ブランドのイメージや価格帯を保ちやすくなります。
安易に誰にでも開かれた状態ではなく、“わかる人にはわかる”という形で共感を生む。
これがブランディングにもつながり、ECサイトやSNSとの相乗効果も生まれてきます。
私の経験でも、入りにくい外観にした店舗ほど「目的を持って来るお客様」が多く、販売効率が高かったと感じています。
集客数より「質」で考えるターゲティングの発想

集客施策を考えるとき、多くの経営者がまず意識するのは「どれだけの人を呼び込めるか」という点です。
チラシを何枚配るか、SNSのリーチ数をどう伸ばすか、あるいは広告のインプレッションをどう確保するか──これらは確かに“数”の勝負であり、一定の効果を持っています。
しかし、セレクトショップのように「世界観」や「選び抜かれた品揃え」が魅力である業態では、必ずしも“数を追う”ことがベストとは限りません。
むしろ、誰をターゲットにするか、どんな価値観を持つ人に届けるかといった“質の設計”のほうが、長期的には経営に大きな差をもたらします。
たとえば、月間100人が来店して10人が購入する店と、月間30人の来店で15人が購入する店を比べてみましょう。
後者のほうが来店数は少ないものの、購入率は高く、接客効率も上がります。
さらには、こうした「理解の深いお客様」は、購入単価も高くなりやすく、リピート率も良好です。
このように、「来店してくれれば誰でもいい」というスタンスから一歩進み、「どういう方に、どんな目的で来店していただくか」をあらかじめ想定しておくことで、ショップのブランディングも明確になりますし、スタッフの動きも効率化されます。
結果として、「このお店は、自分にとって価値がある」と感じてもらえるお客様だけを惹きつけることができ、無駄な対応や価格交渉、クレーム対応も減っていきます。
ターゲティングとは、単に広告の細分化ではありません。
「自分たちの価値を、誰に、どう届けるのか」を考え抜いたうえで、“選ばれる理由”を作り出すこと。
それが経営における質の高い集客の第一歩だと、私は考えています。
ラッキー売りに頼る経営の限界

セレクトショップを長く経営していると、「たまたま入って、たまたま買ってくれた」──いわゆる“ラッキー売り”が意外と多いことに気づきます。
入りやすい店づくりをしていると、通りすがりのお客様がふらっと立ち寄り、「これ素敵ですね」と即決で購入してくださる。
もちろんありがたい話ですし、こういった偶然の売上が嬉しいのは言うまでもありません。
ただ、こうした売上に依存した経営を続けていると、思わぬ落とし穴にはまってしまいます。
ラッキー売りの比率が高まれば高まるほど、「来店=売上」という前提が成り立ちにくくなり、経営は“読めない”“不安定”なものになっていきます。
ここでは、ラッキー売り中心の「フロー型ビジネス」の限界と、それに対する「ストック型経営」の可能性について掘り下げてみたいと思います。
一見客が多いと生まれるフロー型ビジネスの弊害

フロー型ビジネスとは、単発の売上で経営を回していくモデルを指します。
アパレル業界では特に、新規顧客を取り続けないと数字が保てない“自転車操業”になりやすい構造があります。
一見客が多いと、毎回の接客が初対面となるため、ヒアリング・説明・対応に時間がかかり、スタッフの労力が膨らみます。
さらに、価格やトレンドだけで判断される傾向も強く、値引きへの要求や購入後の返品・クレームも増えがちです。
なにより問題なのは、「次につながらない」という点です。
仮に一度は大きな買い物をしてくれても、翌月にはその方が別の店で買い物をしている可能性も高く、ビジネスの再現性がありません。
このような“流れていく売上”に頼った状態は、景気や立地、人通りといった外的要因に大きく左右され、経営判断をブレさせる要因となります。
これがラッキー売り依存の最大のリスクです。
リピート顧客がもたらすストック型経営の魅力

一方で、リピートしてくださるお客様を大切にすることで生まれるのが「ストック型経営」です。
このスタイルでは、“一度来て終わり”ではなく、“関係性を積み重ねていく”ことが価値になります。
たとえば、商品を気に入ってくださった方にDMやLINEで新作情報をお届けしたり、接客時に好みを把握しておくことで次回来店時にスムーズな提案ができたりと、ストック型の接客は効率も精度も高くなります。
加えて、信頼関係ができたお客様は、「このお店に任せたい」という感覚を持ってくださることが多くなり、価格ではなく“世界観”や“人”で選んでもらえるようになります。
この状態になれば、値引き合戦からも脱却でき、利益率の高い経営が実現できます。
さらに、リピーターは口コミの発信源としても非常に心強い存在です。
自らが購入し、満足した体験をSNSや知人との会話で伝えてくださることで、質の高い新規顧客を自然と呼び込んでくれるようになります。
“今売れるか”ではなく、“この人にまた来てもらえるか”を意識することが、セレクトショップのような専門性の高い小売業には特に重要だと私は考えています。
EC時代だからこそ必要な「フィルター」としての店舗設計

かつては「人通りの多い場所に出店し、できるだけ多くの人に入店してもらう」ことがリアル店舗の基本戦略でした。
しかし、EC販売が当たり前になった現在、店舗の役割は大きく変わりつつあります。
今や商品情報は、Instagramや公式サイト、レビュー動画など、あらゆる手段で事前に得ることができます。
顧客は来店前から「このブランドが好き」「この商品を見たい」という目的を持っているケースが増えており、店頭での“偶然の出会い”や“ふらっと立ち寄り”は年々減少しています。
そうした背景の中、リアル店舗は単なる「物を売る場所」から、「ブランドの世界観に触れてもらう場所」、そして「ふさわしいお客様を選び取るフィルター」としての役割を担いはじめています。
入り口の雰囲気、店内の導線、BGM、照明、ディスプレイ、スタッフの距離感──これらすべてが「どんな方に来てほしいか」「誰に価値を感じてもらいたいか」を静かに語っています。
つまり、店舗設計そのものが無言のコミュニケーションツールであり、“来てほしい人を自然と選び取るフィルター”となっているのです。
ECサイトでは伝えきれない「質感」や「空気感」、さらには「接客の温度」を届けることができるのがリアル店舗の強みです。
そのためには、すべての人を迎え入れる空間ではなく、“共感してくれる人だけが心地よく感じられる空間”を意図的にデザインする必要があります。
結果的に、そうした店舗には「自分にとって意味がある場所だ」と感じる方だけが足を運び、購買行動もスムーズに進みます。
ECで先に惹かれたお客様が、リアル店舗でその確信を深める──この順番での購買体験を支えるのが、現代における理想的な店舗のあり方だと私は考えています。
経営判断は「どこから見るか」で変わる

経営というのは、常に「選択の連続」です。
何を仕入れるか、どこに投資するか、スタッフをどう動かすか──正解が明確に存在するわけではなく、同じ事象でも「どこから見るか」でまったく異なる判断に至ることがあります。
たとえば売上が落ちたというデータがあったとき、それを「集客の失敗」と見るのか、「購買率の低下」と捉えるのかで、打ち手が変わります。
実際には両方の要素が複雑に絡み合っていることも多いですが、最も大事なのは、“何を優先して見るか”という視座の取り方です。
経営判断がブレたり迷ったりするときほど、一歩引いて俯瞰してみる視点の切り替えが求められます。
これは「上から見るか」「横から見るか」ではなく、「目的に立ち返って見るかどうか」という、本質的な思考の訓練とも言えるでしょう。
数字を追うか、顧客を追うか

店舗経営において、売上・客単価・CV率といった数字は極めて重要な指標です。
しかし、これらの数字だけを追い続けると、次第に“売れること自体が目的”になってしまうという落とし穴があります。
一方で、「このお客様はなぜうちの店を選んでくれたのか」「購入に至った背景にどんな感情があったのか」といった視点から考えると、同じ数字もまったく違って見えてきます。
つまり、“数字の裏にある人の動き”を想像する力が、経営には不可欠なのです。
私は、「数字はお客様の行動の記録にすぎない」と考えています。
だからこそ、数字に振り回されず、その背景にあるストーリーに目を向けることで、売上を超えたブランドの価値や接客の在り方が見えてきます。
短期的には数字重視の判断が功を奏することもありますが、長期的な顧客との関係性を築くには、やはり“人”を中心にした視点が欠かせません。
問題の本質を捉えるための視座の変化

経営の中で起きる問題の多くは、単なる「現象」に目を奪われがちです。
「人が来ない」「モノが売れない」「反応が悪い」──これらはすべて表面的な結果にすぎず、本質的な原因は別のところにあるケースが少なくありません。
たとえば、“人が来ない”と感じたとき、それを「立地の問題」や「プロモーション不足」と判断するのは自然な反応ですが、実は「店舗の世界観が発信と一致していない」ことが根本原因かもしれません。
そうした本質を見抜くには、一段高い視座から物事を見るトレーニングが必要です。
これは経営者にとっての重要な“筋トレ”のようなもので、最初は難しく感じても、繰り返すうちに「どこを見れば、何が見えてくるのか」が分かってきます。
一つの問題を多角的に眺めることで、「どう対処するか」ではなく、「なぜそれが起きたのか」を考えられるようになります。
経営判断の精度を高めるには、こうした視座の変化こそが不可欠だと、私は日々感じています。
視点を変えると、経営はもっと柔軟になる

経営をしていると、どうしても「こうあるべき」「こうでなければならない」という考え方に縛られがちです。
これはある意味、真面目で責任感のある経営者ほど陥りやすい思考でもあります。
しかし、ビジネスの現場は日々変化し、お客様のニーズも、スタッフのモチベーションも、トレンドも絶えず動いています。
そんな中で一つの視点だけに固執してしまうと、判断が鈍ったり、手を打つタイミングを逃してしまうことがあります。
視点を変えるというのは、単に「逆の立場になって考える」だけではありません。
たとえば、自分の店を「お客様がSNSで紹介したくなる空間」として見直してみる、「スタッフが誇りを持てる職場かどうか」を基準にして設計してみる、といった新しい角度からの見方も含まれます。
「正解がひとつではない」と知ることは、経営にとって非常に大きな強みになります。
固定観念に縛られず、自由に発想を切り替えられることこそが、環境の変化に柔軟に対応できる経営の鍵です。
特にセレクトショップのような業態では、「誰に向けて何を伝え、どのような価値を提供するのか」という問いに、常に新しい視点で答え続ける必要があります。
そのためには、「視点を変える」ことを恐れず、むしろ積極的に取り入れていく姿勢が大切です。
経営は選択の連続です。
そして、どの選択も、どこから見るかによって意味が変わります。
だからこそ、柔軟な視点を持つことが、結果として強い経営をつくるのだと、私は実感しています。
まとめ 経営者が持つべき「もうひとつの視点」

経営者にとって大切なのは、いろいろな角度から物事を見る「多様な視点」だと私は思っています。
もちろん、日々の数字や売上は重要です。でもそれだけではなく、「この先どう成長していきたいか」や「自分たちが届けたい価値って何だろう?」といった、もうひとつの視点を持つことも欠かせないと感じています。
忙しいと、どうしても目の前の課題にばかり気を取られてしまいますが、そんなときこそ少し立ち止まって、一歩引いてお店全体やスタッフ、お客様、さらには市場の動きまで広く見渡してみることが大切です。
視点を変えてみるだけで、これまで見えていなかった次の一手がふっと浮かんでくることもあります。
「正解はひとつじゃない」と受け入れて、柔軟に考え続けられる人が、これからの時代をしなやかに進んでいけるのではないでしょうか。
日々の経営の中で、自分なりの視点を大切にしながら、前向きに歩んでいけたらきっと強いお店づくりにつながると思います。
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