
2026年がスタートしました。
年始ということもあり、毎年このタイミングでは一年を振り返りつつ、これからの方向性について整理するようにしています。
2025年は、振り返ってみると過去最高の売上高と最高益を記録することができました。
決して順風満帆というわけではありませんが、長く事業を続けてきた中で一つの節目になる一年だったと感じています。
その一方で、数字が良かったからといって気を緩めるつもりはありません。
1日にこなせる仕事量は限界が近いので、急激な売上増加は望んでいません。
2026年は現状維持か昨年を少しだけ上回るような、「少しだけ前に進む一年」にしたいと考えています。
今回の運営日記では、2026年の目標と、その背景にある考え方、そして現時点で感じている期待と不安について書いていきます。
2026年の目標について

2026年の目標を考えるにあたり、まずは冷静に現状を整理することが大切だと感じています。
無理に背伸びをするのではなく、これまで積み上げてきたものを土台に、少しずつ前に進んでいく一年にしたいと考えています。
2025年を振り返って
2025年は、結果として過去最高の売上高と最高益を記録することができました。
長く事業を続けてきた中でも、ひとつの区切りとなる一年だったと思います。
ただし、運や一時的な要因に助けられた部分がなかったとは言えません。
うまくいった理由を過信せず、「なぜ数字が伸びたのか」「再現性はあるのか」を振り返ることが、次の一年につながると感じています。
2026年の全体的な見通し
2026年は、2025年ほどの大きな伸びは見込んでいませんが、売上高は昨年を少し上回る水準になると予想しています。
もちろん、チャンスがあれば貪欲に売上を求めていきますが、おそらく安定した仕入と販売を積み重ねていく一年になりそうです。
大きな勝負に出るというよりも、これまで行ってきた取り組みを継続し、数字と向き合いながら微調整を重ねていく。
そんな地に足のついた一年を目標にしています。
売上が伸びると考えている理由

2026年は大きな飛躍を狙う年というよりも、これまで積み上げてきた取り組みが数字として表れてくる一年になると考えています。
売上が緩やかに伸びると見ている背景には、主に二つの理由があります。
メインブランドの人気と生産体制の改善
一つ目は、メインで取り扱っているブランドの人気が依然として高いことです。
加えて、生産体制が徐々に改善されてきている点も大きな要因だと感じています。
アパレル業界では、職人の高齢化や原材料価格の高騰などにより、生産を縮小、もしくは断念するブランドも少なくありません。
そのような状況の中でも、メインブランドは生産数を少しずつ増やしており、入荷量も以前より安定してきました。
仕入が安定することで欠品が減り、販売機会を逃さずに済むようになります。
この点は、2026年の売上を下支えしてくれると考えています。
サービスレベル向上による売上押し上げ効果
もう一つの理由は、昨年から取り組んできたサービス面の改善です。
2025年の夏頃から始めた施策が、少しずつではありますが確実に売上に反映されてきています。
2025年の1月から8月頃までは、これらの施策を実施していなかった期間も含まれていました。
そのため、2026年は年間を通して同じサービスレベルを維持できることで、自然と売上が押し上げられると見ています。
派手な施策ではありませんが、日々の積み重ねが結果につながることを実感しており、来年もこの流れを大切にしていきたいと考えています。
2026年に向けた懸念点

売上が伸びる見通しが立つ一方で、当然ながら気を付けなければならない点もあります。
2026年は「攻め」と同時に「守り」も強く意識する一年になりそうです。
仕入増加とキャッシュフロー管理
売上高が増えるということは、仕入高も同時に増えるということです。
在庫が潤沢になるのは喜ばしい反面、資金の動きはこれまで以上にシビアになります。
特に2026年は、前年の業績を反映した税金の支払いも控えています。
仕入と納税が重なるタイミングでは、一時的にキャッシュが大きく減る場面も想定されます。
これまで以上に、月次での資金繰りを丁寧に確認し、無理のない仕入計画を立てていくことが重要だと考えています。
売上だけを見るのではなく、常に手元資金を意識しながら、安定した経営を続けていきたいところです。
2026年をどう過ごしたいか

数字上の目標だけでなく、日々の向き合い方も大切にしたい一年にしたいと考えています。
売上が伸びること自体はありがたいことですが、それだけに振り回されない経営を心掛けたいところです。
売上だけでなく安定経営を意識して
売上の上下に一喜一憂するのではなく、一定のリズムで事業を回していくことを重視したいと思っています。
無理な拡大はせず、在庫、キャッシュフロー、業務量のバランスを取りながら、淡々と積み重ねていく一年にしたいです。
大きな変化を求めるよりも、今うまくいっている部分を崩さず、少しずつ整えていく。
そんな安定感のある経営が、結果的に長く続く店づくりにつながると考えています。
2026年は、数字と現場の両方を冷静に見ながら、足元を固める一年にしていくつもりです。
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