
こんにちは、EC村長です。
ネット通販で年商1億円を目指す小さな小売店を運営しています。
村長~!経営セーフティ共済について教えて~!
村長も経営セーフティ共済に入っているけど、率直な意見を解説したいと思うよ!
事業が軌道に乗ってある程度の利益が出てくると税金が高いと感じ始めます。
税理士と顧問契約をしたり、自分で節税について調べていくと『経営セーフティ共済』という節税策が出てくると思います。
『経営セーフティ共済』はセレクトショップなどの小規模小売業に適した施策なのでしょうか?
今回は、セレクトショップは加入すべき?経営セーフティ共済について思うことを解説します。
セレクトショップの経営について知りたい、経営セーフティ共済について知りたい、節税について悩んでいる、そういった方に読んでいただきたい内容になっています。
当てはまる方は、ぜひ最後までご覧ください。
村長は500万以上、経営セーフティ共済に加入しているよ!
率直な意見を書きたいと思うよ!
経営セーフティ共済とは

経営セーフティ共済は独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営している共済制度になります。
取引先が倒産した時に、無担保・無保証人で掛金総額の10倍の金額まで事業資金の借入ができる制度になります。
経営セーフティ共済の特徴

経営セーフティ共済は中小企業倒産防止共済とも呼ばれています。
取引先の事業者が倒産した際に、連鎖倒産や経営難に陥ることを防ぐための制度になります。
経営セーフティ共済の特徴は以下の4点です。
無担保・無保証で掛金の10倍まで借入れ可能
取引先が倒産して売掛金の回収が困難になった場合は掛金で支払った10倍の金額まで借入をすることが可能です。
借入をする時は無担保・無保証で借り入れることができます。
取引先倒産後、すぐに借り入れが可能
取引先が倒産し、売掛金の回収が困難になった場合は、倒産した事業者との取引が確認でき次第、借入が可能となります。
借入額は被害額と掛金総額の10倍のいずれか少ない額となります。
掛金を損金(必要経費)に算入できる
掛金は月額5000円~20万円までとなり、増額と減額の変更も可能です。
前払いで1年間分の掛金をまとめ払いできるので利益が多く出そうな年は最大で240万円を必要経費で計上できます。
掛金を必要経費に算入できるので、節税商品としてオススメされる場合もあります。
解約手当金が受け取れる
40カ月以上掛金を納めていれば、自己都合で解約した場合も掛金全額が戻ります。
40カ月未満の場合は所定の金額が差し引かれた後、手当金が返還されます。
経営セーフティ共済のポイント

上記で解説した経営セーフティ共済のポイントをまとめてみます。
経営セーフティ共済のポイントは下記の3点です。
年間で240万円の損金算入が可能
月に20万円、年間で240万円の損金算入が可能です。
決算前に翌年の1年間の掛金を前払いで納めることができるので、利益が多く出た場合は経営セーフティ共済を利用することで節税を図ることが可能です。
仮に毎月20万円ずつ納付していた場合は決算前に更に1年分を前払いすることで合計480万円の経費計上が可能となります。
共済金の借入が可能
経営セーフティ共済は取引先の倒産による連鎖倒産を防ぐ目的で作られた制度です。
売掛金の回収が未払いのまま倒産をされると資金繰りが厳しくなり経営危機に陥ります。
取引先が倒産して連鎖倒産が懸念される場合は、被害額か掛金の10倍にあたる金額のいずれか少ない方を借り入れることができます。
また、掛金を40カ月以上納付している場合は一時貸付という短期借入を利用することも可能です。
一時貸付は納付した月数と納付金額により借入金額の上限が変わります。
加入期間40カ月が経過すると掛け金が100%戻る
経営セーフティ共済の解約には『任意解約』、『みなし解約』、『機構解約』の3つがあり、通常ですと『任意解約』になります。
『任意解約』は任意で解約するもので納付期間が40カ月以上であれば掛金が100%返還となります。
『みなし解約』は契約者が死亡した場合や法人の解散など、『機構解約』は掛金の滞納や不正行為などがあった場合に解約されるものです。
経営セーフティ共済の加入条件
経営セーフティ共済に加入するには条件があります。
加入条件は、継続して1年以上事業を行っていることと、業種や資本金、常時使用する従業員数などによって異なります。
条件は以下の通りです。(2023年12月現在)
| 業種 | 資本金の額または出資の総額 | 常時使用する従業員数 |
| 製造業、建設業、運輸業その他の業種 | 3億円以下 | 300人以下 |
| 卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 |
| サービス業 | 5,000万円以下 | 100人以下 |
| 小売業 | 5,000万円以下 | 50人以下 |
| ゴム製品製造業 | 3億円以下 | 900人以下 |
| ソフトウェア業または情報処理サービス業 | 3億円以下 | 300人以下 |
| 旅館業 | 5,000万円以下 | 200人以下 |
法人だけでなく個人事業主も加入することができます。
セレクトショップ経営は経営セーフティ共済に加入するべきか?

結論からいうとセレクトショップなどのエンドユーザーに販売している業種は経営セーフティ共済に加入するのはあまりお勧めしません。
そもそも経営セーフティ共済は取引先が倒産した場合に売掛金の回収が困難になった場合に備えて加入する共済になります。
エンドユーザーに対して販売しているセレクトショップの売掛金の回収が困難になる場合は、クレジットカード会社やECモールなどの決済事業者が倒産した場合になります。
JCBやVISA、楽天市場やAmazonが倒産することはあまり考えづらい状況ではないかと思います。
ではどういった場合に経営セーフティ共済に加入した方が良いかを考察していきます。
セレクトショップで経営セーフティ共済に加入した方が良い場合
経営セーフティ共済に加入した方が良い場合は売上高が上限に達していて税金が高いと感じているセレクトショップになります。
オーダーをしても納品が追いついておらず、入荷してもすぐに完売してしまい、これ以上自分たちのやり方で売上を伸ばすことができない状態の場合は、経営セーフティ共済に加入した方が良いのではないかと思います。
ただし、倒産防止共済の本来の目的である連鎖倒産を防ぐという趣旨には該当しないので使い道がないことと、任意解約する時期が難しいことが問題としてあります。
経営セーフティ共済の解約時期を調べると、赤字の時に任意解約をすることで税負担を低く抑えられると書いてあることが多いですが、そもそも個人事業が赤字になることは考えづらいです。
廃業時に利益が多くならないよう計画的に営業して任意解約をすること以外は、解約のタイミングはないのではないかと思います。
セレクトショップで経営セーフティ共済に加入しない方が良い場合
村長はほぼ全てのセレクトショップは経営セーフティ共済に入らない方が良いと思います。
理由は3点あります。
税金の後回し
セレクトショップという業態上、経営セーフティ共済を本来の趣旨に沿った使い方で使用できないので、単純に税金を後回しにしているに過ぎません。
例えば、年間で240万を経営セーフティ共済に入れると、240万円+税金が掛かります。
240万円入れなければ税金の支払いだけです。
経営セーフティ共済に掛金を入れた時と、経営セーフティ共済に掛金を入れなかった時を考えると、税金は経営セーフティ共済に掛金を入れた時の方が負担が少なくなりますが、キャッシュ自体は経営セーフティ共済に掛金を入れない時の方が少なくなります。
経営セーフティ共済に加入した場合、キャッシュフローを圧迫する
(経営セーフティ共済240万円+税金)>(経営セーフティ共済0円+税金)
結果的には経営セーフティ共済に240万円入れる方がキャッシュフローを圧迫します。
キャッシュフローを圧迫すると余裕のある経営ができなくなるので注意が必要です。
資金凍結
経営セーフティ共済を言い換えると掛金を資金凍結して一時的な税負担を少なくする制度です。
売上を伸ばしていくには資金が必要になる場合が多いので、成長過程にあるセレクトショップは加入してもメリットはありません。
例えば手元に数千万円の資金がある場合も経営セーフティ共済に満額の800万円を入れて影響はないかもしれませんが、メリットがあるような解約のタイミングが見えないのであれば、わざわざ資金凍結をする必要もないと思います。
解約時の税金
解約時の税金も悩みの種です。
経営セーフティ共済を任意解約をすると事業所得として計上しなければならないので、解約時は所得金額が高くなり税負担が増えます。
解約も一括での解約となるので仮に満額の800万円を解約した場合は、解約だけで800万円の事業所得が計上されるので本来の事業所得と合わせると税負担がかなり増えます。
一時的に所得金額が増えるだけですが、所得税が高額になり予定納税が始まります。
また、住民税や国民健康保険料、個人事業税も高額になります。
自分で所得金額を計算してそれぞれの税金を算出するのも可能ですが、正確性に欠けると思いますので税金の試算は税理士に依頼にすることをお勧めします。
税理士を探すなら

事業の成長には相性の良い優秀な税理士が必要です。
もちろん自分でも税務の事を勉強しなければいけないのですが、自分だけでは限界があります。
自分に合った税理士を探したいと思うのであれば、下記のサービスをお勧めします。

税理士と顧問契約をしていない方は『税理士紹介エージェント』がオススメです。
専任エージェントがヒアリングをしてニーズに合った税理士を無料で紹介します。
提携している税理士は全国で700件以上あり、細かい条件も指定できます。
税理士の業界は費用などの相場が分かりずらく、何を基準に決めていいかも分からない場合が多いです。
不安なことを選任エージェントに相談しながら税理士を探すことができるのが利点です。

『税理士ドットコム』はすでに税理士と顧問契約をしており、契約している税理士に不満がある場合にお勧めします。
顧問料が高いと感じる、提案やアドバイスが少ない場合や業界に疎い、税理士の年齢が高齢で話が合わない、高圧的な態度が気になるなど、税理士と契約をしても不満に思う場合は多々あります。
特に顧問料が高いと感じる場合は『税理士ドットコム』で一度相談してみるのをお勧めします。
報酬の引き下げ実績が多く、『税理士ドットコム』を利用した方の71.4%が税理士報酬を下げることに成功しています。
税理士に依頼している内容を変更することなく報酬だけ下がるのがベストですね!
相談は無料ですので、今と比べてどのくらい報酬が下がるかを相談してみてください。
『日本税理士紹介ネットワーク』もお勧めです。
新規開業をする場合、売上が増加してきた場合、会計処理に時間を割けない場合など、個々の状況に合わせて経験豊富なスタッフが自分に合った税理士を紹介してくれるサービスです。
相談や紹介は無料で、税理士と成約しても日本税理士紹介ネットワークに紹介料などの支払はありません。
無料で使えるサービスになりますので、税理士を探している場合や乗り換えたい場合は気軽に相談してみるのも良いと思います。
まとめ

今回はセレクトショップは加入すべき?経営セーフティ共済について思うことについて解説しました。
ポイントは以下の通りです。
セレクトショップは経営セーフティ共済に入るメリットがありません。
一時的に節税をしても解約時に多額の税金が掛かることになるので節税のメリットもありません。
しっかりとした出口戦略があれば加入するのもアリかもしれません。
出口戦略って難しいね。。。
相性の良い優秀な税理士と契約することができれば、自社に合った節税策などを提案してくれます。
税理士と顧問契約をしていないのであれば『税理士紹介エージェント』、自分で調べることに疲れた場合や税理士に不満を感じる場合は『税理士ドットコム』に相談してみるのもお勧めです。
相性の良い税理士さんと巡り合えたら事業の成長が加速していくよ!
自分に合った税理士を探してみてね!
以上、村長でした!
問題を発見する技術【セレクトショップ運営日記】
事業の停滞や赤字には必ず理由がありますが、その多くは「本当の問題」を直視できていないことに起因します。 経営が苦しい時、つい「もっと頑張れば」「景気が良くなれば」と精神論や外部環境に理由を求めたくなりますが、それでは状況は一向に改善しません。 上昇軌道に戻るための第一歩は、現在の経営状況を冷徹に数字に置き換え、真の問題点がどこにあるのかを特定することから始まります。 「なんとなく売れていない」を「何が、いつ、どこで、なぜ選ばれていないのか」という具体的な数字まで分解し、分析する。 そこまで落とし込んで初め ...
EC売上を伸ばすには【セレクトショップ運営日記】
「ECサイトを作れば、全国のお客様に商品が売れる」 そんな期待を抱いてネット販売を始める方は多いですが、現実はそれほど甘くありません。 店頭販売をメインにしている方には実感が湧きにくいかもしれませんが、ECの世界に一歩足を踏み入れた瞬間、あなたのショップは全国の強力な競合店と、24時間365日、常に比較され続けることになります。 これは「うちは関係ない」と目をつぶっていても避けられない、残酷なまでの競争原理です。 お客様が検索画面で商品を天秤にかけるとき、あなたのショップは何で選ばれるでしょうか。 あるい ...
二極化【セレクトショップ運営日記】
今後数年で、日本の地方都市におけるセレクトショップの風景は一変するでしょう。 一部の人口集中地域を除き、地方の衰退はもはや避けることのできない現実です。 街から人が消え、誰もがスマートフォン一つで世界中の商品を手に入れられる今、かつてのような「店頭に人を呼ぶ」という商売の形は、成立しなくなってきています。 厳しい言い方ですが、地方のセレクトショップが存続するための道は、もはやECサイトで圧倒的な売上を伸ばす以外にありません。 ネットの普及は、実店舗の存在価値を根本から変えてしまいました。 これを突き詰めて ...
効率化【セレクトショップ運営日記】
事業が軌道に乗り、売上が伸びてくると、必ず直面する壁があります。 それは「業務過多」という問題です。 ここで多くの経営者は「人を雇って解決しよう」と考えがちですが、私は安易な雇用には慎重であるべきだと考えています。 なぜなら、スモールビジネスの美学とは、雇用を最小限に抑えつつ売上を最大化させることにあるからです。 「売上が伸びたから雇用する」というのは一見正論に聞こえますが、一度固定費(人件費)を抱えてしまえば、売上が落ち込んだ時に身動きが取れなくなります。 雇用が売上を作るのではなく、仕組みが売上を作る ...
「繋がり」に意味はない。【セレクトショップ運営日記】
「ビジネスを成長させるには、人との繋がりが大切だ。」 巷のビジネス書やセミナーでは、耳にタコができるほど繰り返される言葉です。 しかし、セレクトショップを経営して十数年。現場の最前線で数字と向き合い続けてきた私が辿り着いた結論は、その真逆でした。 「経営に、繋がりなんて必要ない。」 これは決して冷笑的な意味ではありません。 不特定多数のお客様を相手にする小売業において、また、シビアな条件が求められるブランドとの仕入れ交渉において、個人的な「繋がり」がプラスに働いたことなど一度もなかったからです。 むしろ、 ...
消えないお金の不安【セレクトショップ運営日記】
事業を始めて十数年が経ちました。 振り返ってみると、売上が立たなかった頃も、事業が軌道に乗った今も、「お金の不安」が完全になくなった時期は一度もありません。 赤字の頃は、目の前の支払いに追われる不安がありました。 そして黒字になった今は、「この状況はいつまで続くのか」「もし何かあったら」という、別の種類の不安を抱えています。 結局のところ、事業を続けている限り、お金の悩みは形を変えて付きまとってくるものなのだと、最近は感じるようになりました。 それでも、考え続ける中で一つだけ確信したことがあります。 お金 ...





